日中でも涼しく、乾燥した風が心地良く感じられる季節ですね。
まさに行楽シーズンといったさわやかな日が続いています。
皆さまご旅行の予定などたてられていることではないでしょうか?
さて、絵金蔵では迫力満点の作品を展示する、
企画展「曽我兄弟」が
本日より始まりました。
展示期間2019年10月16日(水)~ 12月22日(日)
※会期中、月曜日は休館日(祝日の場合は翌平日)
この度の展示では、
これまで展示することの難しかった大きいサイズ作品である
横幟《曽我兄弟の討入り》(個人蔵)を展示しております。
130.9×172.9 cmの画面に描かれた曽我兄弟の仇討ちの場面には、
仇敵である工藤祐経へ今にも斬りかかろうとする兄弟と
突然寝所にいるところを襲われた祐経がダイナミックに配置され
見る者に強い臨場感を与えます。
作品保護のため、展示ケース内は少し暗くなっておりますが、
それでも目に鮮やかな色づかいは見るものをひきこむ魅力満点!
兄弟が工藤祐経を討った後の場面を描いた横幟は
展示ケース内の壁面のパネルにて展示しています。
あわせてご覧ください。
また、本展示では巻子《曽我物語》(高知県立美術館蔵)も展示しております。
こちらは絵巻物の作品で、
曽我兄弟の仇討ちのきっかけとなる場面から悲願達成までの要所が
順番に描かれている作品です。
横幟と同じ題材を扱っているにもかかわらず、
その他の絵金筆とされる絵巻物にも通ずる笑いを誘う滑稽さが漂います。
作品は小さな幅の巻物ですが、
素早いながらも重要な場面が詳細に描かれているのが見て取れ、
その巧みな筆遣いからは脱帽の画力が伝わります。
芸術の秋にぴったりな企画展示となっておりますので、
ぜひ実物を見に絵金蔵までお越しください