新聞等でご覧になられた方も多いかと存じますが先月4月26日、
4カ年計画で進行中の絵金の描いた芝居絵屏風の本格修理に向け、
今年も作品たちが県外の修理業者様のもとへ旅立っていきました!
※本格修理とは…屏風装の解体を含む大規模な保存修理のことです。

赤岡に残る芝居絵屏風の本格修理も今年で3年目。

県外にも類を見ない独特の絵金文化を後世に残していくため、
多くの方々からの支援・ご寄付によりこの本格修理を実現することができました。
改めましてご協力いただいたすべてのみなさまに心より御礼申し上げます。


今年は以下の作品が修理業者様の元へと向かいます。

・源平布引滝 松波検校琵琶の段(本町一区所蔵)
・義経千本桜 鮓屋(本町四区所蔵)
・伊賀越道中双六 岡崎(門脇家所蔵)
・菅原伝授手習鑑 寺子屋(よだれくり)
(横町二区所蔵)
・競伊勢物語 春日野小芳住家(横町二区所蔵)

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▲出発前に作品の状態を念入りにチェックします。
(源平布引滝 松波検校琵琶の段(本町一区所蔵))
実はよくよく見ると顔料(絵の具)の剥落やヒビ割れなどが……

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▲梱包の様子
輸送のプロがすっと手際よく芝居絵屏風を包んでくれました

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▲お天気もよくスムーズに作業が進みました!
「男前になって戻ってくるんだよ~~~!」と見送りに来て下さった町の方の声


これから1年間かけ、国内でもトップクラスの技術を持つ修理のプロの皆様により
破れの補修をしたり、汚れを取り除いたりと様々な処置が施されます。
屏風絵ってこんな構造になってるんだと驚かされること間違いなしの修理内容は
こちらのページよりご覧ください。
昨年の修理の様子をまとめた蔵通信番外編①を掲載しております。


そして4月29日には昨年度修理を終えた芝居絵屏風4隻が無事絵金蔵に到着
所蔵者の皆さまもきれいになった作品の姿に感心しておられました。

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▲作品が帰って来ました

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▲ライトをあてて修理箇所を確認しています


絵金蔵では引き続きブログ等で本事業の経過をお伝えしてまいりますので
温かい目で見守っていただけますようどうぞよろしくお願いいたします。




寄付のお願い
昨年度は多くの方々から寄付金をいただきましたが、
18隻全てとなるとまだまだ資金が不足していおります。

つきましては、土佐独特の絵画作品である
絵金の芝居絵屏風の安全な保存のため
また伝統ある土佐の絵金文化を後世へ伝えていくため、

引き続きどうぞ温かいご支援を賜りますよう、
赤岡絵金屏風保存会や絵金蔵、並びに関係者一同、
心よりお願い申し上げます。